コメダ・ゴディバを買収した北アジア専門独立系PEファンド『MBKパートナーズ』転職動向と待遇

「ゴディバやコメダを買収したMBKパートナーズってどんなファーム?」
「MBKパートナーズの待遇や年収は?」

日中韓に特化したMBKパートナーズは、北アジアをリードするアジア最大級の独立系プライベート・エクイティファームです。

これまでに日本国内でも有名な企業の買収を次々に行い、手掛けた投資先企業の業績を見事に復活させています。

そこでここではアジアを代表するプライベート・エクイティファームのMBKパートナーズについて、企業の概要と合わせて実績や待遇、転職情報を解説します。

北アジア最大・優秀な社員が多いMBKパートナーズへの転職を検討されている方は必見です。

1.MBKパートナーズの概要

現在、日本と韓国、中華圏に投資対象を限定する唯一のプライベート・エクイティファンドとして名をとどろかせるMBKパートナーズについて解説します。

MBKパートナーズの概要

  1. MBKパートナーズの歴史
  2. MBKパートナーズの特長
  3. MBKパートナーズの日本での事業内容

アジアをターゲットに様々な投資を行っているMBKパートナーズにますます興味が湧いてくることでしょう。

(1)MBKパートナーズの歴史

MBKパートナーズは2005年にアメリカの投資ファンド『カーライル・グループ』出身のマイケル・キム氏、同元中国代表のケー・シー・クン氏、同元日本代表の静永賢介氏らによって設立された北アジア専門独立系プライベート・エクイティファームです。

『MBK』という社名の由来は、2015年ブルームバーグが選ぶ「世界で最も影響力のある50人」で42位を獲得しアジア圏において影響力の強い人物として知られるマイケル・キム氏(Michael Byungju Kim)のイニシャルです。

マイケル・キム氏は卓越した交渉能力と先見性により政府系ファンド(SWF)や年金基金の 支持を得て、瞬く間にMBKパートナーズを北アジア最大の独立系プライベート・エクイティファンドに育て上げました。

「業界をリードする企業と経営陣と協力して成長し、ポートフォリオ企業に価値を創造」することを目標に事業を展開し、現在は本社のソウル(韓国)のほかに日本・上海・北京・香港に5つのオフィスを持ち、60人のインベストメント・プロフェッショナル(投資専門家)を擁しています

本拠地である韓国(ソウル)では財閥系企業の売却に力を入れており、韓国内のリーグテーブルにおいて年間ベストPEハウスを2年連続で受賞、中国では大手民間企業の創設者や業家との共同管理パートナーシップに力を入れています。

日本での拠点となる東京オフィスでは、東大法学部出身であさひ銀行(現りそなホールディングス)やゴールドマン・サックスで活躍した加笠研一郎氏をトップに、インベストメント・プロフェッショナル10名以上を中心に国内有名企業への投資を次々に行っています

会社名(東京オフィス) MBKパートナーズ株式会社 (英語社名:MBK Partners)
種別 PEファンド
所在地 東京都千代田区永田町2-10-3
東急キャピトルタワー12階
代表者 加笠研一郎
設立 2005年6月1日
資本金 非公開
売上 非公開
純資産 非公開
事業内容 企業の事業再編・再構築を支援するプライベート・エクイティファンド運営会社
ホームページ http://www.MBKpartnerslp.com/
沿革
  • 2005年 創設
  • 2005年 1号ファンドMBK Partners I(USD 1,560m)設立
  • 2009年 2号ファンドMBK Partners II(USD 1,500m)設立
  • 2013年 3号ファンドMBK Partners III(USD 2,700m)設立
  • 2016年 4号ファンドMBK Partners IV(USD 4,100m)設立
  • 2020年 5号ファンド MBK Partners V(USD 6,500m)設立

投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用するファンドの号数の多さや規模は、言い換えればLP投資家からの信頼の証であり、プライベート・エクイティファンドとしての実力の証です。

これまでのMBKパートナーズのファンドの組成数・規模を見れば、このファームが多くの国内外の投資家から信頼され、力と勢いのあるプライベート・エクイティファームであることがわかることでしょう。

(2)MBKパートナーズの特長

日本、中国、韓国の北アジアに特化したファンドとして最大規模を誇るMBKパートナーズの投資は、もともとある程度の規模・安定した業績を持つ企業を買収し更なる成長を加速させるバリューアップを行うことを重視し展開している点に特長があります。

1件当たりの投資額は100億~500億円程度、投資期間は5年程度の投資が多く、日本ではこれまで人気コーヒーチェーン店のコメダ珈琲や真珠の養殖・加工販売で有名なTASAKI、最近では高級チョコレートのゴディバなど消費財・小売りなどに重点的に投資を行っています。

投資先企業と友好な関係を築いた上で業容拡大・企業価値向上のために経営陣や従業員と一体となって企業の成長を支援する投資に定評があります。

(3)MBKパートナーズの日本での事業内容

MBKパートナーズは、日本では内需中心に事業展開をする企業に積極的に投資を行っています。

どの企業も、誰もが名前を聞いたことがある・利用したことがあるという企業ばかりであるのもMBKパートナーズの投資の大きな特長です。

企業名 業種 投資年 投資規模
インボイス 通信料金一括請求サービス 2013年 約430億円
コメダ珈琲 カフェの運営・FC支援 2013年 約430億円
弥生 会計ソフトの開発 2014年 約710億円
ユニバーサル・スタジオ・ジャパン テーマパークの運営 2017年
TASAKI 真珠の養殖・加工販売 2017年 約69億円
黒田電気 電子部品商社 2017年 約1,000億円
ゴディバ・ジャパン 高級チョコレートの販売 2019年 約1,100億円
ツクイホールディングス 有料老人ホームの運営など 2021年 約620億円

コメダ珈琲やゴディバのようにMBKパートナーズが携わった企業は軒並み売り上げを伸ばしていることからもMBKパートナーズの企業支援力がいかに優れているかがわかります。

2.MBKパートナーズの待遇

次に、MBKパートナーズの待遇面について見てみましょう。

MBKパートナーズの待遇

  1. MBKパートナーズの平均年収
  2. MBKパートナーズの社風・社内環境・福利厚生

大手投資ファンド・カーライルのスピンアウトが背景となって設立されたMBKパートナーズですので、メンバーへの待遇もかなり良いようです。

次に1つずつ見ていきましょう。

(1)MBKパートナーズの平均年収

MBKパートナーズの平均年収の公開されている情報は残念ながらありません。

PEファンドでは基本的には非公開求人であり、各々の実績を鑑みて年収がオファーされる形になります。

あくまで目安になりますが、若手層での採用の場合、年収はベース1,000万円~2,000万円にキャリーが加わる形で提示されるケースが多いようです。

PEファンドの報酬体系は、ベース(年俸)+キャリー(成功報酬)となっており、案件次第で計り知れない報酬を得ることができます。

特にMBKパートナーズは固定給与部分が同業他社対比で高水準であることに加え、多くの投資をこれまでに成功させていることから高額なインセンティブも期待できるので更なる高年収を得ることも可能です。

(2)MBKパートナーズの社風・社内環境・福利厚生

MBKパートナーズはフラットな雰囲気で風通しがよく、働きやすい環境が整っています。

少数精鋭・クレバーで優秀な人材が集まっているため、日本企業特有の年功序列や体育会系のノリもなく、社内の人間関係等でストレスを感じることもないようです。

その一方で能力主義・成果主義であり高いレベルのパフォーマンスを常に求められるので、学習意欲・成長意欲のある人が求められます。

また、福利厚生の情報はありませんが、案件数に対して投資チームメンバーが多く1人あたりの負荷は少ないとの口コミ情報から、ワークライフバランスを考えながら働きたい人にもおすすめの環境と予想されます。

3.MBKパートナーズの転職動向

最後に、気になるMBKパートナーズの転職動向について解説します。

MBKパートナーズの転職動向

  1. MBKパートナーズの転職状況
  2. 業界未経験からでも可能か

他のプライベート・エクイティファームと同じく、MBKパートナーズも狭き門となっています。

しかし、チャンスはあるのであきらめずに挑戦してみましょう。

(1)MBKパートナーズの転職状況

MBKパートナーズのメンバーは中途採用が100%です。

メンバーのバックグラウンドは外資系金融・MBB(マッキンゼー・アンド・カンパニー、ボストンコンサルティンググループ、ベイン・アンド・カンパニーの戦略系コンサル)等の外資コンサルといった一流企業がほとんどですが、日系金融からの転職者も多いです。

また、MBA・公認会計士資格保持者も多数在籍し、スキル・実績・キャリアともに国内トップレベルの優秀なメンバーが揃っており、採用人数も少ないためMBKパートナーズの転職難易度はとても高いです。

MBKパートナーズが中途採用の人材に求める水準として、MBBやそれに準ずるコンサルファームでの4年以上の経験、プロジェクトマネージャーとしてプロジェクト全体の管理経験、ビジネスレベルの英語力、投資先と円滑な人間関係を築くコミュニケーション力などが挙げられています。

業務柄、即戦力性が求められるため上記以上の経験や高い専門性をアピールすると転職の成功率も高くなることでしょう。

現在、MBKパートナーズでは採用を行っていませんが、非公開求人として募集をかけていることもあるのでハイレベルな転職サイトや転職エージェントに登録しておくことをおすすめします。

(2)業界未経験からでも可能か

プライベート・エクイティファンド業界未経験でもMBKパートナーズへの転職は可能です。

しかし、現メンバーの経歴を見てもわかるように、採用される人材の大半が投資銀行出身者かコンサル出身者であることから、それなりの実績・経験・経歴がないとかなり難しいのは間違いありません。

MBKパートナーズは、投資先の経営支援や投資検討時の事業分析(事業デューデリジェンス)に強い戦略コンサルティングファーム・M&Aアドバイザリーファーム・監査法人での大型M&A案件の成功実績や、総合商社・メーカーでの大型の事業投資・財務経験などを持つ人材が評価されやすいようです。

そのため、投資銀行やコンサルティング等の経験もなしにダイレクトにMBKパートナーズへの転職活動を行うのは無謀であり、転職を成功させるのは至難の業です。

まずは業界未経験者は上記の経歴やスキルを身につけてから、MBKパートナーズへの転職活動をすることが現実的です。

また、高い語学力も求められるため、外資系金融にエントリーする人のTOEICの平均スコア870点と同程度かそれ以上の英語力を身につけるとよいでしょう。

まとめ

日本におけるプライベート・エクイティ・ファンド業界は、企業の事業承継やコロナ危機下における事業再編ニーズの増加と世界的な金余りによって好調な事業環境が続いています。

中でも北アジア限定で活動しているMBKパートナーズは次々に日本でも大型投資を行うなど世界有数の勢いのある独立系プライベート・エクイティファームとして注目を集めています。

他のプライベート・エクイティファンドと同様、転職市場でMBKパートナーズも人気がある一方で採用人数が少なく求められるレベルも高いため、転職難易度はかなり高いですが経歴・スキルを整えて挑戦すれば採用の可能性も上がります。

ぜひ自信を持って臨める実績やスキルを得てから転職活動を行い、多種多様な業態への企業投資とバリューアップをミッションとするMBKパートナーズのメンバーとして活躍しましょう。

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