金融業界出身者のおすすめ転職先と転職に役立つ強みを解説

「金融業界出身者はどんなところに転職してるの?」
「金融業界出身者は転職市場で価値がある?」

金融業界とは、銀行・証券会社・生命保険会社・資産運用会社など、事業として金融を行う機関や企業などが属する業界を指します。

安定している、年収が高いなどのイメージが強い金融業界ですが、実は転職者が多い業界でもあるのです。

本記事では、金融業界の転職先について人気の業界の紹介に合わせて、金融業界出身者がアピールできる強みについて紹介します。

現在金融業界に勤務しており、転職を考え始めた人は、ぜひ参考にしてください。

1.金融業界からの転職先

激務、過大なノルマ、証券外交員やファイナンシャルプランナーなどの資格取得の負担などを理由に、金融業界から転職しようとする人は多いようです。

まずは、金融業界出身者に人気の転職先について解説していきます。

金融業界出身者に人気の転職先

  1. M&A
  2. コンサルティングファーム
  3. 監査法人
  4. 事業会社の管理部門
  5. 金融業界

順に見ていきましょう。

(1)M&A仲介

M&A仲介とは、企業や事業の合併や吸収を検討している企業同士をマッチングし、価格交渉などの全般的なサポートを行う職種です。

多くの企業と経営の根幹について語り合うため、財務の知識や営業力は必須と言えます。

株式会社レコフデータによると、1985年以降のマーケット別M&A件数の推移は段々と上昇し、2021年は約4,400件と、過去最高の契約件数を記録しているようです。(株式会社レコフデータ「1985年以降のマーケット別M&A件数の推移」)

特に中小企業で見られる、経営者の高齢化や後継者問題などで事業継承のニーズが増加していることが件数増加の一因とみられています。

今後も増えていくと予想されるM&A仲介において、基本的な財務の知識を持っている金融業界出身者は、即戦力となる可能性があるのです。

金融業界出身者で、今までよりも大きく稼いでいきたいと思う人は、ぜひM&A仲介の転職を検討してみてください。

(2)コンサルティングファーム

コンサルティングファームとは、企業の問題に対して解決策を示すことを事業としている会社で、金融業界出身者に人気の転職先の1つです。

金融業界出身者にとっては、これまでの経験で得た、コミュニケーション能力や問題解決能力が活かせる仕事と言えるでしょう。

コンサルティングファームの平均年収は1,316万円と、金融業界の平均年収440万円に比べると高く、年収アップが期待できます。

コンサルティングファームは年収が高い分激務であり、成果主義が中心で収入が安定しない人もいますが、自分の能力を試してレベルアップしていきたいと思う人は、応募してみてはいかがでしょうか。

(3)監査法人

電卓とペン

監査法人とは、公正に独立性を持って決算書類などをチェックし、それを報告し証明する組織ことを事業としている会社です。

企業の財務状態を監査する業務は公認会計士しか行えませんが、監査法人の中には財務会計アドバイザリーやITアドバイザリー、リスクアドバイザリーなどの職種があるため、経理・財務やコンプライアンスなどの金融業界の知識が役立ちます。

財務状況からクライアントの課題を見つけ、改善する金融業界で得たスキルは大きな強みになるでしょう。

監査を行う公認会計士試験は合格率10%と狭き門ですが、監査法人で働きながら、公認会計士をめざして勉強をしている人も多いため、将来の選択肢を増やすためにも、監査法人への転職はおすすめです。

(4)事業会社の管理部門

ミーティングする人たち

金融業界出身者は、事業会社の管理部門で経理や人事職への転職も果たしています。

お金の流れや決算書のチェックなどの金融業界で得た経験が、一般企業での経理や財務での仕事に役に立つでしょう。

金融機関で養われたリスクマネジメントスキルや、給与計算などの労務知識も、転職活動の際の即戦力としてアピールできます。

どのような事業会社でも管理部門を募集しているタイミングはあるため、自身がどこに入りたいかを見極めた上で応募すると良いですね。

(5)金融業界

金融業界出身者は、同業他社または金融業界内の別業種への転職をすることも多いようです。

これまで金融業界で働いてきた経験から培ってきたスキルをそのまま活かせるため、即戦力として働ける点が強みとなります。

ただし金融業界は新卒採用の傾向が強く、転職組は同じ金融業界出身という点でもハードルは高く、志望企業が中途採用を行うタイミングを見計らう必要があるでしょう。

また基本的な知識や経験を積んでいなかった場合、周りから厳しく見られるのも事実です。

金融業界出身者で同じ金融業界への転職を希望する人は、これまでの自分のスキルを洗い出し、強くアピールできる点を見つけられると良いですね。

2.金融業界出身者の強み

ここまで読んで、どの業界に転職しようかと意向を固めた人もいることでしょう。

しかし自分の志望する業界に転職するためには、転職試験をクリアする必要があります。

自分を採用するとメリットがあることを相手企業に示すために、金融業界出身者の強みを理解しておきましょう。

金融業界出身者の強み

  1. 数字に強い
  2. 経営者との交渉経験が活かせる
  3. ストレス耐性がある

ひとつずつ見ていきましょう。

(1)数字に強い

金融業界出身者は、数字に強い点が強みです。

上記で紹介した転職におすすめの業界の中でも、特にコンサルティング会社では、経営者から話を聞く前に情報としてもらった資料の数字から顧客の状態を読み解き、ある程度の準備をしてヒアリングに入ります。

数字に弱い人だと、資料に目を通すだけでも大変で、肝心な問題解決が果たせない可能性も出てくるのです。

コンサルティング会社では、多額の資金を扱っていても1円単位で正確に処理する必要があるため、社内外含めて多くの人と丁寧にコミュニケーションをとりながら、正確に申請手続き等の事務処理できる数字の強さが必要となります。

その点、金融業界出身者は日ごろから数字を扱う業種であるため、数字に強い点をアピールできると良いでしょう。

(2)経営者との交渉経験が活かせる

金融業界出身者であれば、融資等の商談の際には、経営者や役員の人などと対峙し、話を進めていくことが日常茶飯事です。

いままでそのような経験を持たない人は、経営者や役員と聞いただけで委縮してしまうこともあり、上手く話を進めていくことができない可能性があります。

金融業界出身者の経営者、役員クラスの人と対峙しても物怖じしない強さは、次の転職先においても有利に働くでしょう。

さらに経営者が何を悩み、どんなことに課題を考えているかという点に向き合うことで、経営者の目線に立った提案ができる力が培われていきます。

経営者との交渉経験を持つ人は、それが強みになることをぜひ認識してください。

(3)ストレス耐性がある

資料を見つめる男性

どれだけ数字に強くても、経営者や役員との対峙で物怖じしなくても、ストレスに弱ければ、転職希望先の担当者は、転職者を雇うべきかを迷ってしまうことでしょう。

金融業界出身者は、営業ノルマや社内調整、新規開拓など、泥臭く営業活動を行うことも多く、その中で自然とストレス耐性が身についているはずです。

ストレス耐性、タフネスさは、なにがあっても諦めず目標に向かってやり遂げる強さのアピールになるため、どのような職場でも生かせます。

ストレスへの耐性があり、転職先に順応できる能力は、きっと大きな強みとなるはずです。

まとめ

金融業界からの転職について、転職先におすすめの業界、金融業界出身者の強みについて紹介しました。

いまの職場から転職をしようと思う理由はさまざまあると思います。

中にはうまく成果が挙げられず、自分に対して落ち込んでしまって転職を考えている人もいるでしょう。

しかし金融業界出身者には、その中でやってきた人が知らない間に培われている強みがあります。

ぜひ本記事をもとにしっかりと考えて、金融業界からの転職を成功させてくださいね。

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