営業職からの転職にはどんな選択肢がある?おすすめの職種を4つ紹介!

「営業の仕事をしているが、そろそろ違う仕事に挑戦してみたい」
「営業で培ったスキルを活かせる業界や職種には何があるだろう」

このように現在営業の仕事をしているが、どんな転職先の選択肢があるのか、またはどうスキルを活かせるのかについて気になっている方は多いのではないでしょうか。

営業から転職をする場合、扱っている商品やサービスの知識だけではなく、プレッシャーがある中で目標数値を達成する力や顧客との関係を築く力などアピールできるポイントは多くあります。

今回は、営業職からの転職におすすめの職種を4つ紹介するとともに、営業職が活かせるスキルや転職時のポイントなどを併せて解説していきます。

転職をしたいが何からすれば良いかわからない、まずは可能性を知りたいという方はぜひ参考にしてください。

1.営業からの転職におすすめの4つの職種

営業職で培える経験や知識を活かして、キャリアアップや年収アップを目指す転職におすすめの職種は以下の4つです。

営業からの転職におすすめの職種

  • M&Aアドバイザー
  • コンサルタント
  • 企画・マーケティング職
  • 異業種の営業

それでは1つずつ説明していきます。

(1)M&Aアドバイザー

まず最初におすすめしたい職種はM&Aアドバイザーです。

M&Aアドバイザーとは、M&A仲介会社などに属し、売り手企業と買い手企業をマッチングさせM&A成立に向けたあらゆる手続きやサポートを行う仕事です。

M&Aに関連するファイナンスの知識も重要ですが、大手から中・小規模のM&A仲介会社までが「営業で圧倒的成果を出した経験がある」人材を求めて採用を行なっています。

現在日本には後継者不足による事業承継問題を抱えた中小企業が数多く存在しており、その有力な解決策の1つとして注目されているのがM&Aです。

しかし売り手にとっては自らが手塩にかけて大切に育てた会社を手放すと言う一大決心であり、M&Aに前向きではない・よくわからなくて怖いと感じている経営者が非常に多い現状があります。

そのような中で、M&Aで救える・より可能性が広げられる会社を探し出し、オーナーと信頼関係を築いて粘り強く説得したうえで、M&A成立までの工程を確実にやり切れる人材が求められているのです。

またM&Aアドバイザーは営業と同様、個人の成績に応じてインセンティブが与えられるため、結果を出せば出すほど高収入を得られる職業と言えます。

多くのM&A仲介会社では業務の経験を問わず人材を募集しているため、年収アップやスキルアップを狙いたいという方はぜひチャレンジしてみてください。

(2)コンサルタント

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営業職で培う力を活かせる職種として、コンサルタントもおすすめの職種と言えるでしょう。

営業には、単に自社の商品やサービスを顧客に売りつけるのではなく、顧客の真の課題を突き止めてそれを解決することが求められます。

そうした目の前の顧客に最適なソリューションを提供する」という点が、コンサルタントの仕事内容と合致しているのです。

営業よりも顧客の中に深く入り込み、経営や業務における問題を吸い上げて解決に導く仕事をしてみたいと考えるならば、コンサルタントに向いていると言えるでしょう。

またコンサルタントも営業と同様に個人の評価に応じてインセンティブが与えられます。

今までに得たスキルを活かして成果を上げることができれば、年収アップした転職も十分に狙えるでしょう。

ただしコンサルタントにも戦略系・財務系・IT系など扱う分野はさまざまであるため、自分の専門分野に近いものを選ぶ、または興味のある分野について事前に知識を蓄えておくなどの準備が必要です。

(3)企画・マーケティング職

企画職やマーケティング職も営業で培った経験・スキルを活かせる職種の一つです。

営業職は自社の最前線に立ち、顧客の要望を吸い上げたり自社からの提案を顧客に伝えたりする架け橋のような役割を担います。

顧客の現場を見てリアルな声を聞く機会も多いため、今現場で本当に必要とされているものは何か、世の中にどんな需要がありそうかといった市場の状況をよく把握できる立場にあるのです。

特に大企業においては、営業職と企画職は全く別の職種として分けられていることが多く、顧客のリアルな現場を知る企画職が意外と少ないことも現状です。

そうした中で営業経験者は、より市場ニーズの高い商品やサービスの企画をしたり、マーケットの動向を予測して適切な自社商品のPRを行ったりする仕事で力を発揮できると言えるでしょう。

営業での経験を活かしつつ、さらに高い目線で物事を変えてみたいという意思がある人は企画・マーケティング職を検討してみるのもおすすめです。

(4)異業界の営業職

最後に紹介する営業からの転職におすすめの職業は「異業種の営業」です。

目標数値達成のためにやり切る粘り強さや顧客との関係を築き上げる力、課題解決力などは業界が変わっても活かせるスキルです。

提案できる商品やサービスの内容が異なっていても、顧客の悩みを考え抜きソリューションを提供するという仕事のスタイルは変わりません。

現職で十分な実績があり適切にアピールできれば、ポジションや年収を上げての転職も可能でしょう。

今までよりも幅広い提案をしたい、違う角度から顧客にソリューションを提供したいという場合は、異業種の営業が向いていると言えます。

2.営業からの転職に活かせる4つのスキル

ここからは、営業職から転職をする場合にアピールすべきスキルについて解説していきます。

営業からの転職に活かせる主なスキルは以下の4つです。

営業からの転職に活かせるスキル

  • コミュニケーション能力
  • 課題解決能力
  • 業務遂行能力
  • 情報収集力

それでは1つずつ説明していきます。

(1)コミュニケーション能力

世の中のほとんどの仕事は、顧客や取引先、上司、同僚といった多くの人との関わり合いの中で進めなければなりません。

テクノロジーの進化によって機械に代替される業務も多い中で「あなたとビジネスをしたい」と相手に思わせるためには、コミュニケーション能力が必須と言えるでしょう。

営業の仕事においては、顧客の経営層から現場社員まで幅広い人たちと同じ目線で対話をし、信頼関係を築く力が求められます。

利害関係が一致しない相手と折衝する際も、工夫を凝らしたり機転を効かせるなどして結果を求める姿勢が重要なのです。

そうした中で培う対人能力はいかなるビジネスを行うときにも重宝されるため、今までの実績をもとに今後どう活かせるかをしっかりアピールするとよいでしょう。

(2)課題解決能力

営業の仕事は、相手が抱えている課題を探り当ててその解決方法を導き出し提案することです。

扱っている商品やサービスにより内容は異なりますが、悩みを抱えていそうな顧客にあたりをつけ、実際に相手の懐に入って話を聞き、時には自社に利益がなくても顧客に最善のソリューション提案ができる力はビジネスの場において強みとなります。

特にコンサルティング業界では「課題解決力」や「提案力」がそのまま商品となるため、こうしたスキルは評価されやすいでしょう。

他の人にはない視点で物事を捉えられることや、顧客を納得させるためのアイデアを生む独自の工夫や努力などを具体的なエピソードとともに話せると、自分の能力をイメージしてもらいやすいでしょう。

(3)業務遂行能力

与えられた業務や目標を何としてでもやりきる業務遂行力も営業職で培えるスキルの1つです。

どんな業界においても強制力の差はあれ営業にはノルマ(目標値)が存在します。

とにかく足を使って顧客の数をあたることも重要ですが、それだけでは決して成約というゴールまでは辿り着けません。

活動量には限りがあるため、限られた時間でいかに効率よく着実に成果をあげるために計画を立てて実行・修正していく必要があるのです。

こうした困難な状況においても諦めない粘り強さを持つ営業経験者は、コンサル業界をはじめとして転職市場で有利になると言えるでしょう。

(4)情報収集力

どんな職業においても情報収集力は必要になりますが、営業は特に情報収集の機会が多い職種だと言えるでしょう。

例えば自社の製品やサービス、競合他社についてはもちろん、顧客の業界や業績、政治・経済についてなど、ビジネス分野から日常会話における話題についても知っておく必要があります

日頃から分からないことはすぐに調べる、最新のトレンドを常に把握しておくといった習慣があると、知識として自分の中に蓄積され交渉の場などにも活かせます。

また知識量が多いと判断力や業務効率も上がるため、膨大な量のタスクを的確にこなす必要のある難度の高い仕事にも挑戦できるでしょう。

3.営業から転職するためにやるべき3つのこと

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では、営業からの転職を成功させるためのポイントとは何でしょうか。

ここでは、営業から転職するためにやるべきことを3つご紹介します。

営業から転職するためにやるべきこと

  • 具体的な成果をアピールする
  • 20代〜30代前半で転職活動をする
  • 転職エージェントを利用して情報を効率的に集める

それでは1つずつ説明していきます。

(1)具体的な成果を定量的に示す

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転職活動をする際にまずやるべきことは、営業としての成果を数値化して定量的に示すことです。

営業は明確な数値目標に対する達成度を計り社内での評価が行われるため、他の職種と比較しても定量的に仕事の成果が示しやすい職種だと言えます。

その分プレッシャーも多く一長一短の面もありますが、転職の際には自分の功績を客観的に示してアピールしやすいため有利なのです。

ただし転職先によって評価ポイントが違うため、どれくらいの実績をどのように示せば評価に値する人材だと捉えられるかを整理しておく必要があるでしょう。

(2)20代~30代前半で転職活動をする

異業種や異職種への転職を考えている場合、20〜30代前半の早いうちに転職活動をすることをおすすめします。

転職時には過去の経歴だけではなくポテンシャルも重視した採用が行われますが、年齢や経験年数を重ねるほどポテンシャルよりも即戦力とマネジメントスキルが求められるようになります。

したがって30代後半または40代以降になると、業種や職種を変えた転職が非常に狭き門となってしまうのです。

今までの経験を活かしつつも異なる環境でチャレンジしてみたいと考える場合は、できる限り早めに転職に向けて行動することをおすすめします。

(3)転職エージェントを活用して情報を効率的に集める

営業の仕事で培えるさまざまなスキルは、転職市場においても評価されやすいことを紹介しましたが、持っている能力をただアピールするだけでは転職を成功させられません。

企業によって求める人材像が異なるように、どの業界でどれほどの実績を積んだ人材が欲しいといった要望もさまざまです。

しかしこうした情報は公にされていることは少なく、限られた転職エージェントなどしか知り得ない場合があります。

特に異業種・異職種への転職を検討している場合は、それらの業界に精通している転職エージェントから最新の情報を仕入れておくとよいでしょう。

多くが無料で利用でき、あなたの経歴を見たうえでおすすめの企業や採用されやすい職種などを紹介してくれるため、一度気軽に相談してみることをおすすめします。

まとめ

今回は営業職からの転職におすすめの職種を紹介し、アピールすべきスキルや転職前にすべきことを解説しました。

営業職は業界を問わず、定量的な数値目標に対してシビアに成果を求められるハードな職業ですが、その分転職市場で評価される面も多いと考えて良いでしょう。

上手に実績や能力をアピールできれば、異業種や異職種へのキャリアアップ・年収アップを見越した転職も十分可能です。

ただし目指す企業によって求められるスキルやそのレベルは異なるため、事前によくリサーチしたうえで活動することを心がけましょう。

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